人間の体とコラーゲン

健康におけるコラーゲンの役割

コラーゲンというと美容への効果が取り上げられることが多いですが、私たちの健康にも大きく貢献しています。コラーゲンはからだのいたるところにあり、減少により体が硬くなったり骨や血管がもろくなったりと、その影響は大きなものです。

よく聞く悩みの一つに加齢による尿モレがありますが、これもコラーゲン減少の影響を受けています。膀胱と尿道を支える骨盤底を支える構造で一番上にある内骨盤筋膜が、コラーゲンの減少によって弱まってしまうからです。

血管にもコラーゲンは多く含まれており、血液を全身に送るための運動に大きく関わっています。そのためコラーゲンの減少は、動脈硬化や高血圧などを引き起こします。眼の角膜や水晶体もコラーゲンによって正常にその機能を果たすもので、老眼の一因はコラーゲンの減少だと言われています。

骨粗しょう症や関節炎に悩むお年よりも多くいらっしゃいますが、コラーゲンを関節炎の患者さんに投与したところ、かなりの人に症状の軽減が見られたといいます。また骨粗しょう症の患者さんにコラーゲンを投与したところ、骨の分解が抑えられたという報告もあります。

細胞に馴染みやすいコラーゲンは、医療材料として非常に期待されています。人工血管や人工弁の弁膜などの材料として研究され、一部実用化されています。人工臓器の開発も進められており、人工皮膚は、大火傷をした人などを対象に、一部実用化されています。人工腎臓や人工心臓などは、大きな期待を背負い実用化されつつあります。