コラーゲンの合成と分解

美肌の元として広く知られているコラーゲンは、そもそも人体に存在している成分です。

肌の水分を保持し、弾力をキープして外的刺激から皮膚を守っています。

つまり、コラーゲンは美容だけでなく、健康にも役立つ、身体にとって重要な成分というわけですね。

 

「コラーゲンはどこで合成されるのか」

コラーゲンは、おおまかにはタンパク質に分類されます。タンパク質の中でも、分子が小さいアミノ酸の集合体がコラーゲン。細胞の外側に存在しています。

他のアミノ酸とコラーゲンには、どのような違いがあるのでしょうか。

体内にはさまざまなアミノ酸が存在し、そのうちの20種類が人体の構成成分となっています。

コラーゲンはその20種類には含まれていません。まずはこの違いがあります。

 

そして、体内でコラーゲンを合成するためには、リジンとプロリンという物質が必要です。

コラーゲンはヒドロキシプロリンとヒドロキシリジンで構成されていますが、それらを合成するのに、プロリンとリジンがそれぞれ必要なのです。

プロリンとリジンは、消化酵素によって分解され、それぞれヒドロシキプロリンとヒドロキシリシンに変成されます。

さらに、コラーゲンの合成に欠かすことができないのがビタミンC。不足すると、アミノ酸の合成がスムーズに行われません。

 

このように、単純にアミノ酸を摂取すれば良い、とは言えない状態で作られるコラーゲンは、経口で、つまり食べて補われた場合、どのようにして作られるのでしょうか。

口から摂取された成分は、胃や腸で分解され、アミノ酸やペプチドへと変成されます。

小腸から吸収されたペプチドは、身体の各組織に運ばれ、アミノ酸の一部はコラーゲンへと変成されます。

コラーゲンに編成されなかったアミノ酸は、皮膚や骨を生成する細胞のサポート成分として、身体の各組織に運ばれて行くことになります。

このようにしてあちらこちらに散らばったアミノ酸やペプチドは、線維芽細胞や骨芽細胞、軟骨芽細胞、象牙芽細胞、線維随伴細胞などに合成されることになります。

 

「特殊な構造のコラーゲン」

ところで、コラーゲンを食品から摂る場合、体内に吸収されにくい、という話を聞くことがあります。

確かに、サプリメントなど、経口で摂取したコラーゲンは、そっくりそのまま体内に吸収されません。

摂取されたコラーゲンは、一度アミノ酸に分解されます。その後、再合成されコラーゲンになったり、他の成分になったりします。

サプリメントとして合成されたコラーゲンは、効率よく体内でコラーゲンに再合成されやすい成分で作られていると考えて良いでしょう。

コラーゲン以外のタンパク質の多くは、水溶性の性質をもっています。そのため、約80日間ほどで代謝され体外へ排出されます。

一方、コラーゲンは特殊な三重構造になっており、非常に安定しているため代謝のサイクルは他のタンパク質と比べ約15年と、驚異的に長いのです。

 

「型によって分解酵素が違う」

さて、ひと口にコラーゲンといっても、実は30種類以上の型に分類されています。とても多くの種類があるということですね。

そして、それぞれの型によって、分解できる酵素が異なります。

それらの酵素の中で最もよく知られているのは「コラゲナーゼ」。この酵素によってコラーゲンは三重構造が崩れ、分解されます。

では、「コラゲナーゼ」の存在がなければ、コラーゲンはそのまま存在することができるのでしょうか。

この酵素の存在がない場合、体内で古くなったコラーゲンは代謝されず、新しいコラーゲンの合成の妨げになるといわれています。

よく出来ているものですね。

 

コラーゲンにはまだまだわからない点がたくさんあり、日々研究が進められています。

美容と健康に役立つコラーゲンは、合成と分解を繰り返しており、身体に必要な成分である、という点は間違いありません。効果的に体内に取り込んでいきたいものですね。